漢字を知らず中国語をしゃべる中国人

 日本語には同音異語が多い。なので、音だけでは意味が伝わらず、話の途中で漢字で説明することがある。ないですか? 「確率」と「確立」は使われる場面が異なるので問題はないとして、「科学」「化学」は誰しも間違えたことがあるのではなかろうか? 広島には「市立大学」があるので、「私立大学」との混同も起こりかねない。いや、高校の市立と私立ならそれこそ日本中にあるので、広島に限った話じゃないか。

 中国語で漢字で表記されるので、すべての単語に漢字が割り当てられていると思っていたのだが、最近になってそうではないことを知った。wikipediaの「漢文」の項目を見ていて知ったのである。漢文って口語が煩雑すぎるから、簡潔に意志を伝達するための文章語として作られたのですね。知らなかった。何となく、「中国の古文」だと思っていた。いや、古文は間違ってはいないのだが。

 漢文を作った中国人は、漢字で表記できない口語の数々をどう思っていたのだろうか? 文章語をこしらえるのではなくて、「表音文字を作ろう!」とは思わなかったのだろうか。