父の見舞い

  腹部大動脈瘤の手術を受けた父の見舞いに行く。まだ体に何やかんやの管が注されていて、「手術前の方がよっぽど元気じゃん」と言いたくなるような状況だ。枕元には「絶食中」の張り紙。ベッドの下には尿パック。今日は振替休日で病院の食堂が休みなので、弁当を作って持って行った。しかし、病室で食べる気になれず、談話室で食った。

 父がまだ集中治療室にいた時、万が一のことを考慮して、母に私の携帯電話を持たせておいた。「30秒で21.6円だから着信専用!」と念を押したため、発信する時は公衆電話を使ったみたいである。すみませんでした。それはいいのだが、携帯を持った妻を見て羨ましかったのか、「携帯電話はいくらするんだ」と父が質問する。「うちは二台いる」と母が補足する。二人とも持ちたいようだ。さあて、いくらするんでしょうね。どうせ持つとなったら、二人とも「スマホがいい」と言うに決まっている。フリービットの安いプランのことを話したら、「安かろう、悪かろうは困る」と言った。そんなに悪いプランでもないと思うのだが(スマホつきで月2000円のやつ)。

 当分、借り物の携帯電話を使って、それでもし必要になったら自分たちで何とかすると思うのだが、docomoのXiとか、普通に契約するのだけは反対した方がいいのかな、と思ったり……。